自分がつくったモノが宇宙へ…。
宇宙開発の最前線を動かすソフトウェアをつくる
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国際宇宙ステーション(ISS)の日本実験棟「きぼう」に搭載されている、メインコンピュータの運用サポートを担当しています。
「きぼう」から送られてくるデータや運用に関わる情報を毎日チェックして、お客様からの技術的な問い合わせがあれば即対応します。
必要に応じて、お客様とのリモート会議や、地上の模擬環境設備を使った動作検証を行っています。
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IT関係の情報サイクルは早く、技術も日進月歩で進化しているので、常にアンテナを広げて知識のベースアップを図るように心がけてきました。
新人のうちは会社の教育プログラムも充実していますが、その後は実践の場でスキルの高い先輩エンジニアに教わったり、本で調べたり勉強会に参加したりと、積極的に知識や技術を習得していく姿勢が必要になってきます。
私もある時など、基盤むきだしの機器でソフトウェアを組む機会があって、当然のことながら開発環境や説明書もなく、一から勉強して配線をつなぐところから始めて…。
これも自分のスキルを高めるチャンスだと思って、一つひとつ基盤の動きを確かめつつ、試行錯誤を繰り返しながらチャレンジしました。
エンジニアのスキルって、目に見えるカタチになりにくいものなんです。
だからこそ、決まりきった知識や経験値に頼りすぎるとすぐに形骸化してしまいます。
エンジニアとしてこの世界の一線で活躍するためには、常に積極的な情報収集とチャレンジ思考で自分をアップデートすることが大切です。
それが技術のプロフェッショナルとして、お客さまや社内を納得させる新しいアイデアや技術的裏づけを伴った提案力に繋がるのだと思います。
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小学生の頃読んだ、「ブラックホール」の本がきっかけで宇宙に興味を持つようになり、将来は「月面基地」や「スペースシャトル」の部品取付係になりたいと思っていました。
高校時代は物理や数学にはまり、大学では月周回衛星「かぐや」の計測データを使って、地球・惑星・太陽系の構造と地学現象のしくみを解明するための、科学データの解析などの研究をしていました。
就職活動でも学生時代に、データ解析をするために使っていたC言語やLinuxの知識がアピールポイントとなり、宇宙開発に携わる仕事ができるこの会社を希望しました。
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遠い宇宙の彼方で、“自身がプログラムミングしたソフトウェアが貢献している”という実感が、大きな魅力です。
自分が手を動かして組んだものなので、お客さまからシステムの詳細についてどんな質問をされても責任と自信をもってお答えできますし、たとえトラブルやエラーなどに際しても解決に導くことができます。
宇宙開発機器のソフトウェア開発は特殊分野なので、経験豊かな上司や先輩から学ぶことも多いのですが、MHIエアロスペースシステムズ(MASC)は若手でも高いエンジニアスキルと提案力があれば、どんどん活躍の場を与えつつ、しっかりと先輩が見守ってくれる風土があるのでやりがいも大きいですね。
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ソフトウェア開発においては、業種を超えて通用するスキルと実践力が身についたと思います。
また、お客様やビジネスパートナーなど、様々な方と接する上で必要なコミュニケーションスキルも高くなったと思います。
私たちの仕事はソフトウェアをつくって終わりではなく、技術者ではないお客様に対してシステムの仕様や運用面など、的確にご説明しご理解いただく責任があります。
その際どうやったらお客様に、伝わりやすいのかを深く考えるようになりました。
技術的な専門用語をかみくだいた言い方や、より分かりやすく表現する配慮も欠かせません。
学生の頃はあまり要求されないスキルなので、時間はかかりましたが日々の仕事の中で磨いていった部分です。
毎日「きぼう」から記録データや運用情報が送られてくるので、朝一番にメールチェックして、お客様からのお問い合わせがあれば即対応します。
必要に応じてお客様とのリモート会議や、社内の「試験エリア」で実機にデータを流し込んで動作検証なども行います。
それ以外はプログラミング作業が主なので、納期に合わせてタスクをコントロールしながら、自身の裁量で作業時間を調整しています。
ちなみに現在私は、保育園に毎朝子どもを送っていくためフレックス勤務中です。
出社してメールチェックと本日の作業確認。
電話・メールなどでお客様への対応。
お客様とリモート会議。
昼食は社員食堂で。他部署の社員とコミュニケーションできるくつろぎの時間。
社内研修では講師として、後輩たちにプログラム言語を教えることも。
自席に戻ってメール対応。間でちょっとコーヒーブレイク。
自席で集中してプログラミング作業。
退社。
基礎的な社内研修の後は、実践の場でプログラミング作業を担当。
先輩のコードを見て学んだり、本で調べながら必要な技術と知識を身につけていきます。
基本情報技術者(注)
Linuxシステム管理、Windowsアプリ開発、C言語、C++
高度IT人材となるために必要な基本的知識・技能
「きぼう」のソフトウェア開発や、宇宙飛行士の訓練用シミュレーターのソフトウェア開発などを行いました。
応用情報技術者(注)
高度IT人材となるために必要な基本的知識・技能
「きぼう」は長期間に渡る宇宙開発プロジェクト(注1)なので、搭載ソフトウェアの定期的なメンテナンスやアップデートを行っています。
またチームの若手を取りまとめるリーダー的な役割や、お客様との打ち合わせにも参加する機会も増えます。
さらに新規プロジェクトでは海外のお客様先に出張して、現場でテスト作業を行うこともあります。
高度試験(エンベデットシステムスペシャリスト試験)(注2)
1「きぼう」は1985年に開発が始まり、2009年に完成した。
2高度IT人材として確立した専門分野。システムの設計・構築・製造を主導的に行う者。
子どもが生まれた時に市から贈られた洋ランがきっかけで、育て方を調べているうちに園芸の魅力にはまりました。
他にはTVの歴史番組を見たり、ファゴットやピアノの演奏も。
仕事も趣味も、とことん研究して実践することが好きなのでオタク向きですね。(笑)
無農薬・有機栽培にこだわった家庭菜園。
今まで育てたのはトマト、枝豆、しそ、ひまわりなど。
来年はさつまいもを収穫する予定です。
子どもが2人いるのでなかなか時間はありませんが、車とバイクが好きなので、いつでも乗れるよう整備だけは完璧にしています。
私は会社説明会や新人研修の講師も担当しているので、学生の皆さんや新入社員と接する機会も多くあります。
就職活動は人生の転換期。
大変なことも多いかもしれませんが、自分自身の人生を見つめ直すいい機会です。
私自身も就職活動を機に、「自分はどんな人間で何がしたいのか」をよく考え、仕事に対する軸を持ったうえで臨んだことがいい経験になりました。
MASCは社員一人ひとりの可能性をどんな場面でも最大限に引き出し、成長をサポートする土壌があります。
ぜひ「飾らない言葉」で、あなたがどんな人間なのかを私たちに教えてください。
ソフトウェア開発で宇宙開発に貢献したいという、“熱い思い”に溢れる皆さんにお会いできるのを楽しみにしています。
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